あれはいったい何に対しての謝罪だったのだろう

1月も終わりに近い週末、如星さんたちと恵比寿で食事と相成った。店の詳しい話はhttp://d.hatena.ne.jp/luxin/20090112を参照してもらえるとわかりやすいと思う、私の文章よりも洗練されてるから。ということで、行った日の料理の感想を書こうと思う。


「ごめんなさい……」
スプーンに琥珀色の液体とトリュフのスライスを口にした時思わず漏れた言葉。そのあとはしばらく声を失ってしまいました。美味しいとかそういうのではなく、それはなぜか謝罪の言葉でした。
スペシャリテ「”マリアカラス”フォアグラ、トリュフ、コンソメのアンサンブル」
言葉の意味は判らないが、その位に衝撃を受けた一品であるのは間違いない。でも未だにそれがなぜ「ごめんなさい」だったのかが判らない、謎。

そしてメインの「ベカス(山シギ)」、ジビエの王様とも言われているこの鳥を食べたときは思考が完全に停止。赤い肉の悦びとでも言うか、何とも滋味溢れる食材に笑うしかない。本当に生きていた食材って言うのは、力が違う。添えの野菜一つとっても存在感がある。

みそから胸・ササミ・モモと余すところ無く堪能させてくれるこの皿がある食卓に着けたことは、本当に幸せだった。この凄さを伝える言葉を持たない自分が全く持って歯がゆい。
もうジビエのシーズンは終わり。本当の感動を知るには、店に行くことを強くお薦めします。とはいえ、そろそろ春の食材が出始める季節、春野菜なんかで良い物があるやもしれませんね。